古物営業の管理者に求められる能力

古物営業法では、古物商は管理者に取り扱う古物が不正品であるかを判断するための必要な能力を得させるように努めるべきことが定められています。

そしてその具体的な内容についても規則に定められており、一定の品目の古物を取り扱う場合には、実務経験や講習会の受講履歴があることが求められています。

つまり、自動車・自動二輪車・原動機付き自転車を取り扱う場合は、3年以上の実務経験または一般社団法人または一般財団法人その他の団体が行う講習の受講した方を営業所の管理者とするべき旨が法定されております。

このように、法律上、自動車等を取り扱う場合には管理者には一定の能力ががあることを実務経験や講習会の受講で示さなければならないとされているため、都道府県や警察署によっては、管理者がこうした能力を有するか否かを審査の対象とする場合もあるようです。
また、自動車以外であっても、美術品や貴金属の取り扱いについては、管理者に一定の経験があることの説明が求められることもあります。

管理者の人選について

管理者の兼任は認められない

管理者は営業所ごとに常勤していることが求められますので、複数の営業所がある場合には一人の方が複数の営業所の管理者を兼任することは認められません。管理者の就任状況は、新規許可申請や変更届の受付後に警察署の端末で確認されますから、一度申請書を受け付けられたとしても、あとから適切な管理者を選ぶように警察署から指摘されることもあります。

一つの事務所に配置する管理者は1名で足ります。そして、管理者は申請者本人(役員)を兼ねることができますし、一般の従業員の方が就任することもできます。ただし、従業員の方が就任する場合には、実質的に店舗を指揮監督できる立場にある方でなければなりません。

どういう方を管理者とするか

営業所の管理者については、申請者本人や会社役員と同様に個人情報を申請書に記載した上で、住民票・身分証明書・登記されていないことの証明書・略歴書・誓約書を提出して警察署の審査を受けなければなりません。許可を受けた後に管理者に異動が生じた際はそのつど管理者の変更届を出さなければなりませんので、できるだけ会社に長くいてくれる方を管理者にしておくほうが望ましいです。

もっとも、管理者は営業所に通勤できる距離に居住していなければなりません。通勤に電車で2時間以上かかるような場合は管理者になれない可能がありますので注意が必要です。

さらに、都道府県や管轄の警察署によっては、少なくとも古物営業の管理者については日本語が話せることを要求されることもあります。
(ただし、法律上、日本語が話せることを古物営業許可の取得要件とされているわけではありません。)

管理者の交代について

営業を継続していくうちに、営業所の管理者が退職することもあるかもしれません。

こうした場合は、直ちに代わりの管理者を配置する必要があります。つまり、前任者の退職から後任者の就任まで、時間を空けずに交代の手続きを取る必要があります。

管理者が退職することが決まった場合は、速やかに後任者を選任できるよう、あらかじめ準備をしておきましょう。

新たに独立する際の注意点

前職で営業所の管理者をしていて、独立して古物商許可申請をしたところ、いよいよ警察署から古物商許可証の交付を受ける段になって「前職で営業所の管理者として登録されているので、新規の許可は受けられない」という連絡がくるケースがあります。

こうしたケースでは、前勤務先が変更届の提出をしていないか、あるいは変更届の提出が遅れていることが考えられます。

前勤務先に問い合わせをかけて変更届の提出の有無を確認してみましょう。