古着屋の状況
洋服にお金をたくさんかけられないけれども、かといってユニクロのような量産品では満足できないファッション好きな若者層を中心に、古着屋は需有望なマーケットが見込める分野です。
また、中古品購入への抵抗が薄れたことなどを背景に、若者以外の幅広い年齢層からの支持が広がりつつあります。
さらに、日本の古着は質が良いことから、特に欧米の有名ブランド品について東南アジアや中国への輸出も盛んに行われています。
古着屋と一口にいっても取り扱い商品を多岐にわたり、ベビー服・子供服、有名ブランド品、ヴィンテージもの(ジーンズ等)、和服など様々な商品が取引されています。また、最近ではロリータファッションやコスプレ用品など、特定ターゲットに対して強い訴求力をもつ商品を取り扱う専門店も多くなってきています。どのような商品を取り扱うにしろ、自社が得意な分野の商品に絞って買取販売をすることが、結果に結びつきやすいといえます。
店舗の立地
若者相手の商売が中心になりますので、やはり若者が多く住む町の、人通りの多い道路に面した店舗の1階もしくは2階の物件を用意したいところです。
店舗の築年数は古くてもよいですし、また売り場面積もそれほど広くなくても問題ありません。それよりも、主な顧客層から逆算してイメージしたうえで、立地や内装工事にコストをかけたほうが良い結果につながりやすいでしょう。
店舗の候補地としては、都内であれば原宿、渋谷、新宿、池袋、吉祥寺、三軒茶屋、中野、明大前、下北沢などが候補になりそうですが、とにかく現地に足を運んで十分な市場調査が必要です。
古着屋営業のポイント
若者の趣味趣向は細分化されていますから、まずはあなたがどのような顧客層をターゲットとするのかを決めて、取り扱う商品や店舗の内装イメージを固める必要があります。また、特に有名ブランド服やロリータファッション・コスプレファッション等に特化する場合には、インターネットを通じて海外からの受注も見込めます。その場合は、インターネットによる販売も視野に入れることをお勧めいたします。
また、古着屋に限りませんが、古物商は買い取りが増えなければ売り上げも上がりませんので、安定した古着の供給ルートを構築しなければなりません。
仕入れ方法には、店舗での買取り、日本古着小売業協同組合、国内古着専門の業者から仕入れや、海外業者からの仕入れも視野に入れますが、一番重要なのはやはり自店舗での買い取りです。
- 新品購入時の価格を把握していること
- その商品の相場を把握していること
- 買取値が低い場合は理由を説明すること
- 複数買取の場合は優遇特典をつけること
古着利用者は、服に関する知識とセンスの要求レベルが高いことが多いため、ショップの人材には高度な知識と感性が求められる分野といえます。
モデル資金
最初の5か月の運転資金のモデルケースです。ここの条件により額は増減しますが、最初の半年は収入がなくても店舗を維持できるだけの資金を手元に確保しておくことが大切です。半分は自己資金で残りを融資で賄うことも考えられますが、その場合でも、必ず自己資金は確保したうえで融資の相談に行きましょう。
開業前賃料1月分 | ¥150,000 |
賃料4月分 | ¥600,000 |
店舗保証金 | ¥1,000,000 |
仲介料 | ¥150,000 |
商品仕入 | ¥2,000,000 |
内装工事 | ¥1,500,000 |
店舗設備 | ¥500,000 |
販促費 | ¥200,000 |
アルバイト給料4月分 | ¥800,000 |
水道光熱費4月分 | ¥400,000 |
事業主の5か月分の生活費 | ¥1,000,000 |
合計 | ¥8,300,000 |