古物商の防犯三大義務の一つに、「取引相手の確認義務」というものがあります。つまり、古物商は、古の買取りをしたり販売をした時には、取引の相手方の身元を確認する義務があるというわけです。

もっとも、数百円の取引にこのような本人確認義務をしていては仕事にならないので、本人確認が免除される場合もあります。

本人確認の方法について

本人確認の方法はいくつかあるので、取引の態様に応じて選択していただいて構いません。

証明書等による確認

対面取引におけるもっとも一般的な方法は、身分証明書等による本人確認です。

運転免許証や、国民健康保険証等の公的な証明書により相手方の住所、氏名、及び生年月日を確認しなければなりません。

最近では、偽造免許証や偽造保険証を使用する事件が増えてきていますので、証明書に不審な点がないかをきちんと確認することが求められます。

署名文書による確認

証明書による確認ができない場合には、相手方から、面前で住所、氏名、職業、年齢を記載した書面の交付を受けて、必要な確認をする必要があります。この書類は面前でボールペンなどで記載してもらい、かつ必ず相手方の署名があるものでなければなりません。あらかじめ書いてきたものを提出することは認められませんので注意しましょう。

被対面取引における古物商の確認措置

インターネット等を利用して古物を買い取る場合には、上記の確認措置を取ることができません。そこで、相手方から電子署名を行ったメールの送信を受ける、印鑑証明書の交付を受ける、本人限定受取郵便を送付してその到達を確認するなどの措置により、本人確認をする必要があります。

本人確認義務違反の罰則について

本人確認義務を怠ると、懲役6月以下又は30万円以下の罰金を科されることもあります。すなわち、本人確認義務違反は犯罪行為ですので、義務違反の無いようにしっかりと本人確認を行うことが大切です。

本人確認義務が免除されるケース

こうした本人確認が、少額の取引にも常に適用されるとなるのは古物商に酷である…というわけで、一定の場合はこうした本人確認義務は免除されます。

古物を買い取る場合

1万円未満で買取りをする場合には、原則的に相手方の確認義務と帳簿等への記録義務は免除されます。

しかし、バイク・原付・家庭用コンピュータゲームソフト・CD・DVD・BDを買い取る場合には免除されません。

古物を売却する場合

原則として本人確認義務は免除されます。

ただし、売却金額が200万円を超える場合には、犯罪収益移転防止法の適用により、本人確認義務が生じることになります。

自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い戻す場合

この場合も本人確認義務は免除されます。